私はリスクをとれるのか
「極論、地元のトマト農家はわしだけで良いと思っとる」
地元一の大規模施設園芸法人の社長が今日言った言葉だ。
私はこの社長を昔から知っている。小さな町なので、娘さんのことも知っている。
とにかく、
実際に話をしてみると、私は純粋にこの方の行動力と表裏のない強気な性格に驚かされた。
のどかな田舎で大きくリスクを取り事業を軌道に乗せたのだ。
私にそのようなリスクを取る行動力があるのだろうか。
前提として、別にリスクを取る必要はない。
しかし、私はただ農作物を育てる為に農業をすると決めたわけではない。
私は大学で、農業を通じて人を幸福にし、幸福に包まれ、しっかり稼ぎ、
農業が持つ役割を広げ、環境や人に貢献したい。田舎に憧れを持つ人のロールモデルとなり、小さな田舎に若い人を呼びたい。
そう思ったんだろ。
そうでなければ、実家を継ごうとは思わなかった。
不安で立ち止まりそうな時、高校生活最後に
ある後輩から言われた言葉を思い出す。
「シロクマムシのようなタフさで頑張ってください」
何度助けられたか。
あの時の相棒の言葉はいつも心の中にいる。
小さな事から、こつこつとリスクを取っていこう。何をこつこつするのかも、正しいリスクの取り方もわかっていない青二才は今日も明日も、勉強し行動するしかない。